失業保険の認定期間に求職活動をしなかった場合、失業認定申告書にどんな理由を書けばよいのか。
求職活動をしなかったからといってハローワークから怒られることはありません。でも、失業認定で理由を聞かれるでしょう。できるだけ失業手当を給付する方向で配慮してくれるからです。
この記事では、失業認定申告書の「求職活動をしなかった理由」について解説します。
求職活動をしなかった理由
求職活動をしなかった理由は、正直に失業認定申告書へ記入して構いません。ハローワークから怒られたりはしないです。
- 忘れていた
- 応募したい会社が無かった
求職活動をしなかった理由に「忘れていた」と書くこともできますが、好意的に見られたいと考えるのが人情です。
やはり、「応募したい会社が無かった」と書くほうが認定員への印象も良いでしょう。
過去に応募したことがある
過去に応募した会社(企業)がある場合は、次のように理由を書くこともできます。
- 応募した会社から採否の返事待ちのため、求職活動ができなかった
たとえば、転職サイトで応募したことがあって採否の返答が無いときは、正直な理由と言えます。
求職活動の実績は、転職サイトで応募することで実績として申告できます。失業認定申告書の「事業所の求人に応募したことがある場合」にあたります。
応募に利用する転職サイトは、直接応募できるサイトを利用します。
応募して、そのあと辞退しても実績になります。失業認定申告書は、応募を実績として申告できる書式になっています。
書くとまずい理由
虚偽
虚偽の理由を書いてはいけません。求職活動をしなかった後ろめたさから誤魔化したくなるかもしれませんが、失業認定のときに突っ込まれてしどろもどろになると信用されなくなってしまいます。
「家族・親族が亡くなったためバタバタしていた」とか「体調が良くなくて入院していた」とか、こういう理由は通用しそうな気がします。しかし、虚偽の理由で失業保険が給付されてしまうと不正受給になります。
求職活動をしなくても、ハローワークから怒られることはないので、正直な理由を書くのが良いです。
また、求職活動実績が無くても、給付が停止するわけではありません。給付の機会が1回分飛ばされるだけです。
今回支給されなくても、また次回からちゃんと支給されます。
求職活動実績が無いとどうなるのか、どう対処すれば良いのか。こちらの記事で解説しています
通学して勉強を始めた
求職活動と並行して、たとえば通学して勉強を始めた場合は、それを理由として記述することはできません。
なぜなら、失業保険の給付は、再就職する意思がありつつも就職できない状態にあることが条件だからです。
たとえば、看護学校に通い始めた。プログラミングスクールに通い始めた。など。
こういう場合に給付の継続を望むなら、教育訓練給付金(職業訓練中の失業給付)に切り替える方法があります。
再就職に資する資格試験の受験は、求職活動の実績として申告できます。ただし、勉強中であることを「求職活動ができなかった理由」にはできません。
※「再就職に資する」とは、再就職先で役立つ。再就職の選考でアピールできる。という意味です。
資格試験の受験、勉強中の求職活動については、こちらの記事で解説しています。
コロナ禍で求職活動ができなかった
コロナ禍の緊急事態宣言中は、求職活動の実績が無くても給付を受けられます。
緊急事態宣言が発令された地域の労働局から案内が出ている場合は、次の条件に当てはまる方が対象になっています。
- 緊急事態宣言の発令された地域に居住している
- 緊急事態宣言発令の期間が、認定期間に1日以上含まれる
失業認定申告書には、求職活動をしなかった理由として「新型コロナウイルス感染防止のため求職活動を行えなかった」と記述するように、各労働局が案内をしています。
コロナ禍の緊急事態宣言発令によって求職活動ができなかった理由については、こちらの記事で解説しています。
失業認定まで時間がある場合
失業認定まで時間があるときは、まだ求職活動が間に合う可能性があります。
時間がないときに有効なのは、転職サイトのセミナーを受講する方法です。
1回の受講が求職活動実績1回分になります。
在宅のまま60分程度で求職活動実績にできます。
まとめ
- 求職活動実績をしなかった理由は、正直に書いて構わない。ハローワークから怒られることは無い。
- 求職活動実績が無い場合は、失業給付が1回分飛ばされるだけ。給付が停止されることは無い。
- 過去に応募した会社がある場合は、「応募した会社から採否の返事待ちのため、求職活動ができなかった。」
- コロナ禍の緊急事態宣言の地域では、「新型コロナウイルス感染防止のため求職活動を行えなかった。」
- 失業認定まで時間があるときは、転職サイトの求人に応募する方法がある。間に合う可能性がある。
- もし、失業認定まで時間があるなら、求人に応募する方法で求職活動実績にできる。直接応募できる転職サイトで入力作成した履歴書を使い回して2社に応募すれば2回分の実績になる。