仕事をしながら転職活動するのは大変そうなイメージを持つものです。働きながらも面接を受けていかなければならないし、採用されたら退職の準備もしなければなりません。
しかし、全体の7割以上の人が働きながら転職活動することを選んでいます。近年は、面接をオンラインで対応してくれる企業も増えています。
在職中であっても、転職活動はしやすくなってきていると言えます。たとえばスカウトサービスを利用すると、転職希望者のプロフィール(職務経歴)をあらかじめ企業が確認したうえでスカウトしてくれます。転職の動き出しを企業側に委ねるので、働きながらの転職活動を楽にできます。
働きながらか辞めてからか
順位 | 働きながら転職活動 した方がいい理由 |
辞めてから転職活動 した方がいい理由 |
---|---|---|
1位 | 金銭面の安心感がある | 転職活動に十分な時間を割ける |
2位 | 精神的な余裕を持てる | 採用されたらすぐ働ける |
3位 | キャリアにブランクが生じない | 職場を離れてスッキリできる |
4位 | 転職失敗時のリスクを回避できる | 失業手当をもらえる |
5位 | モチベーションを保てる | 転職活動以外に自由な時間を持てる 前の職場に迷惑がかからない |
株式会社BizHitsによる調査結果
働きながら転職活動するか、辞めてから転職活動するか。悩ましいところですが、7割以上の人が「働きながら転職活動する」方を選んでいます。
働きながら転職活動するメリットは、金銭的な安心感、失敗しても職を失わない、ブランクが生じないといったところが挙げられます。
辞めてから転職活動するメリットは、時間を作りやすく、すぐ働けるといったところが挙げられます。転職の理由が「今の勤務先を辞めたいから」という場合は、辞めてから転職活動する方が精神的にも楽でしょう。
働きながら面接できるのか
- 有給休暇を取得して、面接する。
- 定時以降の時間帯に面接してくれる企業もある。
- オンライン面接で対応してくれる場合もある。
働きながら転職活動するときに「面接はどうすればいいんだろう」という疑問が浮かびます。一般的な企業の勤務時間帯は平日であり、面接のたびに平日で日程調整しなければならないのが大変です。
応募者が在職中の場合は、企業側が面接を定時以降に調整してくれることもあります。働きながら転職活動していることを正直に伝えると良いでしょう。
オンラインで面接する企業も増えてきています。有給休暇や半休を取りにくい場合は、ZoomやSkypeなどのオンラインで面接できるか打診しても良いでしょう。
在職中であっても、転職活動はしやすくなってきていると言えます。
働きながらの場合の入社日
- 就業規則を確認:退職までの期間を確認する。「退職の際は1ヵ月前に申し出ること」などの記載がある。
- 引継ぎの期間:引継ぎが必要な場合は、その期間も考慮する。
- 転職先の企業に入社日を伝えるときは、就業規則の退職期間 + 引継ぎ期間。
- 退職日が決まったときに改めて伝えて、具体的な入社日が決定する。
働きながら転職活動するときに、応募先の企業から「いつ入社できますか?」と聞かれることがあります。どのくらいの期間を見込めばよいか困りますが、2ヵ月間を目安にすると良いでしょう。
就業規則の1ヵ月間 + 引継ぎの1ヵ月間 = 2ヶ月間
職場によっては、就業規則が「退職の2ヵ月前」となっていたり、代わりの人が見つかってから引継ぎしなければならないこともあります。どのくらいで退職できるかは職場によって違うので、もし先に退職した人に聞けるなら情報収集しておくとよいでしょう。
就業規則では1ヵ月となっていますが、引継ぎがあるので2ヵ月ほど頂きたいです。と言えば良いでしょう。
働きながらの転職活動方法
在職中の転職活動の進め方
- 求人を見ることができる媒体や機関に利用登録する。
- 求人を見て、応募先を探す。
- 応募書類を作成する。
- 応募書類を送付する。
- 面接の案内をもらい、面接を受ける。
在職中の転職活動の進め方は上のようになります。利用する媒体や機関によって、応募先の探し方、やり方が違います。
転職サイトで転職活動する流れ
- 求人を公開している転職サイトに登録する。
- 求人の中から応募先を探す。
- サイト内でプロフィール(履歴・職務経歴)を作成する。
- 応募書類を送付する。
- 企業から面接の案内をもらい、面接を受ける。
求人を公開している転職サイトでは、自分のペースで転職活動することができます。サイト内で作成したプロフィールを、求人ページから送信するかたちで応募できます。
企業から面接の案内をもらったら、自分でやりとりしながらスケジュール調整します。書類作成や面接調整まですべて自分でおこなう手間がかかりますが、マイペースで転職活動できるので在職中の転職活動に利用しやすいです。
転職エージェントで転職活動する流れ
- Web上で転職エージェントに利用登録する。
- 適職診断やカウンセリングを受ける。
- 経歴・適性に合った仕事を紹介してもらう。
- 紹介に応じた場合は、応募書類をエージェントに渡す。
- 面接日時を調整してもらい、面接を受ける。
転職エージェントを利用する場合は、Webで利用登録するところから始まります。エージェントでは、登録者本人の職能に合う仕事を紹介するために、適職診断やカウンセリングをします。
仕事の紹介を受けたら、自分の希望に合うかどうかを判断します。もし紹介に応じた場合は、応募書類をエージェントに渡せば面接のスケジュール調整をしてもらえます。
転職エージェントに利用登録すると、転職活動の方法を指導するセミナーを受けることもできます。書類作成や面接対策といったサポートも受けられるので、在職中に転職活動する人は利用を検討してみると良いでしょう。
ハローワークで転職活動する流れ
- ハローワークに登録する。(ハローワークカードを発行してもらう)
- 求人パソコンで求人を探す。
- 窓口で紹介状を出してもらう。
- 紹介状を添えて応募書類を送付する。
- 企業から面接の案内をもらい、面接を受ける。
ハローワークも転職活動に利用できます。ハローワークは地域の求人を取り扱うので、地元や自宅から近い範囲で仕事をしたい人に向いています。(都市圏で就職したい人には物足りないかもしれません。)
求人パソコンを利用して自分で仕事を探してもよいし、窓口で相談しながら探すこともできます。ただ、応募するときは必ず紹介状を出してもらう必要があります。(これが手間かもしれません。)
ハローワークは平日の9時~17時に営業しています。もし有給休暇など平日に休みを取れるなら、ハローワークで仕事探ししてみても良いでしょう。
働きながら転職するコツ
- 企業側から動いてもらうと楽:スカウトサービスを利用すると、転職希望者のプロフィール(職務経歴)をあらかじめ企業が確認したうえでスカウトしてくれます。
- 人に任せられることは任せる:転職エージェントを利用すると、転職希望者の希望に近い仕事を探してくれて、紹介に応じたあとの応募や面接をスケジュール調整してもらえます。
働きながら転職するコツは、転職活動を楽におこなう方法を取り入れることです。転職サービスのかたちは進化しており、転職活動の方法も合理的になってきています。
たとえば、企業側からオファーしてもらえる方法があります。プロフィールを置いておけば、企業側が「自社の求める人材」だと確認したときにオファーしてくれます。オファーの時点ですでにニーズが合っているので、従来のように面接でムダな探り合いをしなくて済むようになりました。
転職エージェントで受けられる適職診断や適性テストは、AIが使われるようになり精度が上がっています。希望に近い仕事を探してもらうところから、面接日時の調整もお任せできます。
在職中の転職活動は、自分側の労力を減らす工夫ができれば精神的負担を軽減できるでしょう。
まとめ
- 働きながら転職活動するか、辞めてから転職活動するか。7割以上の人が「働きながら転職活動する」方を選んでいる。
- 一般的な企業の勤務時間帯は平日であり、面接のたびに平日で日程調整しなければならないのが大変。近年は、オンラインで面接する企業も増えてきている。
- 「いつ入社できますか?」と聞かれることがある。就業規則の1ヵ月間 + 引継ぎの1ヵ月間 = 2ヵ月間を目安にすると良い。
- 企業側から動いてもらうと楽:スカウトサービスを利用すると、転職希望者のプロフィール(職務経歴)をあらかじめ企業が確認したうえでスカウトしてくれます。
- 人に任せられることは任せる:転職エージェントを利用すると、転職希望者の希望に近い仕事を探してくれて、紹介に応じたあとの応募や面接をスケジュール調整してもらえます。